「日本バイクオブザイヤー2018」表彰式

2018年12月19日、東京のホテルグランドアーク半蔵門にて行われた「日本バイクオブザイヤー2018」の表彰式に行ってまいりました。

実はこの賞、今年から始まった記念すべき第1回なのです。

主催は「一般社団法人 日本二輪車文化協会」(吉田純一 会長)。

多彩な選考委員と盛大な表彰式

まずは会場の様子と選考委員の方々。
選考委員のおひとり、能楽師の大倉正之助さんの大鼓の演奏。

主催者である一般社団法人 日本二輪車文化協会 吉田純一会長の挨拶。
自民党オートバイ議員連盟・逢沢一郎議員の祝辞。
そして今回プレゼンターを務める女優の吉田美佳子さん。プロテクター装備で登場。
賞のロゴマークのデザインも担当した選考委員の菊池武夫氏(タケオキクチ)。

記念すべき第1回日本バイクオブザイヤーの大賞は…

部門別各賞は、
●原付クラス(〜125cc):ホンダ Monkey125
●軽二輪クラス(126〜400cc):スズキ Vストローム250
●小型二輪クラス(401cc〜):カワサキ Z900RS
●外国車クラス賞:ドゥカティ Panigale V4S
●ロングランヒット賞:
 1978年発売の ヤマハ SR400
 発売60周年を迎えた ホンダ スーパーカブシリーズ
がそれぞれ受賞しました。

そして記念すべき第1回の日本バイクオブザイヤーの大賞は、
カワサキ Z900RS
が受賞致しました。
賞を受け取られたのはZ900RSの開発リーダー萩尾清一氏。

来年からが大事…

この賞を批判する向きもあるようですが、
「たくさん売れたで賞」でも「最高性能賞」でも「ジャーナリストが認めたで賞」でもなく、人気投票を基にした「話題賞」なので、いろいろなところで話題になることが一番。
あちこちでさまざまな反応があったということは、第1回としては大成功なんじゃないでしょうか。

まぁ「アンチもファンのうち」と言いますし。

あえて付け加えるなら、賞としての権威を得るのはこれからのことで、それは長く続けられてこそですから、来年以降の展開が大事になってきますね。
よりよい方向に発展していくことを期待しています。

12月18日は「汚れた英雄」の日

汚れた英雄の日

最近はすっかり三枚目オヤジキャラを前面に出してきている俳優の草刈正雄さん。

その草刈正雄主演、角川春樹氏が初監督を務めた角川映画が、昭和57年(1982年)12月18日に封切られました。

オールドバイクファン、80〜90年代のレースブーム世代で知らない人はいないであろうその作品が「汚れた英雄」です。

80年代のロードレースシーンが描かれた言ってみれば「プレイボーイ映画」なんですが、当時の若い男子にとって憧れるには十分のヒーローでした。

ローズマリー・バトラーが歌う主題歌は、バイクに乗るたびに脳内で再生されたものです。(これは、水曜どうでしょう!?でスーパーカブに乗る大泉洋さんも同じだったようです・笑)

30年以上経った現在、DVDが手に入るようになり、またこの映画を気軽に観られるようになりました。

そこで、facebookグループ Team#62「汚れた英雄」ファンクラブが、この映画公開日を「汚れた英雄の日」と提唱し、みんなそれぞれで、この日にDVDを観ようということになったのです。

原作は大藪春彦の小説

30代以下のみなさんには、「見たことない」「名前しか知らない」という方も多いと思います。

もう特定の世代のオッサンたちしか反応しないのかもしれませんが、やはりこの作品は外せないので、せめてこの時期だけはこの話題で勝手に盛り上がりたいと思っています。覚悟してください(笑)

ちなみに原作は、大藪春彦の小説で、舞台はさらに遡って昭和30年代になります。
浅間火山レースやマン島TTレース、そしてベッドの上で、主人公・北野晶夫がおおいに活躍します。

ちなみにこの小説は、当時のライダーの方達が実名で登場したりするので、歴史を語る上でもそれなりに重要な意味があるんですが、それはまた別の機会に。

マニアックなネタ集め企画?

36年前の作品ですから、それなりにツッコミどころ満載な映画だったりもします。

撮影に協力したレース関係者もたくさんいらっしゃいますので、今でもいろんな方とこの映画の話をしていると、(細かすぎて伝わらない)超マニアネタがいろいろと出てきます。

そんなマニアックなネタを集めて、違った意味でも楽しめるような企画を思いついてしまったので、今後の「汚れた英雄の日」に向けて、情報を集めていきたいと思います。

amazonのプライムビデオでも、この映画を観ることができますので、もしちょっとでも興味があったらぜひ!

それではDVDを持っている人は、グラスを片手に鑑賞してください。
「一度や二度地獄を見なきゃ…」と呟きながら…。

「クリッピング・ポイント」と「エイペックス・ポイント」

サーキットの縁石

年の瀬なので…

2018年も残すところわずかとなりました。

一年を振り返りつつ、また来るべき2019年に向けて、今年、二輪文化ラジオのライブ配信の中で話題にしたことを拾っていきたいと思います。

まずは先月の配信から。

海外で通じない?

11月の二輪文化ラジオ vol.53「バイク用語今昔」。
皆さんから、いろいろなバイク用語の話題をいただきなかなか盛り上がりました。
ありがとうございます!

さてその中で、会場に遊びに来てくれたマン島TTレーサー山中正之選手から出てきた海外で通じないバイク・レース用語問題。

「クリッピングポイント」と「エイペックスポイント」。

まずはその話の内容をどうぞ。

調べてみると

エイペックスポイントとは、その言葉通りコーナーの頂点(apex)に位置する場所のこと。

日本で通常使っているクリッピングポイントは、コーナーリングラインでもっともイン側に接近するポイントを意味します。

ストレートに解釈すると、エイペックスポイントと日本で言うクリッピングポイントは、似て非なるもの。

詳しくはこちらを参考に → 「エイペックスとは?」F1用語集 – Formula1-Data

しかし、上記サイトの内容から、エイペックスポイントには二つの意味があることがわかります。

  1. コーナーの幾何学的な頂点(ジオメトリカル・エイペックス)
  2. コーナーを走るラインでの頂点(レーシング・エイペックス)

現実的には、1.のジオメトリカル・エイペックスが会話の中で出てくることはほとんどないのではないでしょうか?

つまり、通常、レースの話で対象になるには、走行ラインとコーナーの位置関係なので、2.の意味のレーシング・エイペックスが、日本で一般的に使われている「クリッピング・ポイント」とほぼ同義で使われていると言えそうです。

Racing Apex Point by Google Image Search

もしかして和製英語?

山中選手が言うように、海外(マン島)では、「クリッピング・ポイント」では通じないとのこと。

もしかして和製英語なのでは?という疑問も湧いてきます。

そこで、英語版Wikipedia の「Racing line」の項目を見てみると、

The clipping point is called the apex.

という一文があるので、単なる和製英語というわけではなさそうです。

というより、あえてわざわざ「clipping point」とは言わずに、簡単に「apex」と言うのかもしれません。

日本だけの言い方なのか?

そこで気になるのが、

  • 日本ではいつから「クリッピング・ポイント」が使われるようになったのか?
  • なぜ海外同様に「エイペックス・ポイント」にならなかったのか?
  • これまで海外では「クリッピング・ポイント」は使われてこなかったのか?
  • マン島以外の他の国、英語圏やその他の言語圏ではどうなのか?

なんていう疑問が残りますね。

番組中、マン島TTレーサーの山中正之選手にお願いしておきましたが、マン島に行った時にそんな話を聞いてきていただけると何か分かるかもしれませんね。


こういった豆知識的なものなどは、後ほど改めてまとめてアーカイブにしてみたいと思います。

二輪文化ラジオ 公開ライブ配信vol.53

二輪文化ラジオ公開ライブ配信Vol.53

11月の二輪文化ラジオ・公開ライブ配信、ご視聴・ご来場ありがとうございました!

二輪文化ラジオ公開ライブ配信Vol.53

たくさんのコメントありがとうございました!

今は言わなくなったバイク用語・名称

平成も残り半年足らず。
昭和は遠くなりにけり。かつては普通に使っていたバイク用語や名称も今となっては誰も使わなくなってしまった、違う言葉に置き換わってしまった…そんな言葉があったら教えてください。

例えば…、
「ナナハン」とか「ゼロハン」。「中免」もそうかな。
レース系ですと「カシオトライアングル」とかも。
懐かしい!

こんな話を、いろいろな年代の方を交えてお話ししてみました。

1時間半と今回もちょっと長いですが、お時間がありましたら聴いてみてください。

YouTube では当日のライブチャットも合わせて見ることができます。
ライブは終わりましたが、引き続き何かネタがありましたらYouTubeのコメント欄に書き込んでいただくと嬉しいです。


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