「クリッピング・ポイント」と「エイペックス・ポイント」

サーキットの縁石

年の瀬なので…

2018年も残すところわずかとなりました。

一年を振り返りつつ、また来るべき2019年に向けて、今年、二輪文化ラジオのライブ配信の中で話題にしたことを拾っていきたいと思います。

まずは先月の配信から。

海外で通じない?

11月の二輪文化ラジオ vol.53「バイク用語今昔」。
皆さんから、いろいろなバイク用語の話題をいただきなかなか盛り上がりました。
ありがとうございます!

さてその中で、会場に遊びに来てくれたマン島TTレーサー山中正之選手から出てきた海外で通じないバイク・レース用語問題。

「クリッピングポイント」と「エイペックスポイント」。

まずはその話の内容をどうぞ。

調べてみると

エイペックスポイントとは、その言葉通りコーナーの頂点(apex)に位置する場所のこと。

日本で通常使っているクリッピングポイントは、コーナーリングラインでもっともイン側に接近するポイントを意味します。

ストレートに解釈すると、エイペックスポイントと日本で言うクリッピングポイントは、似て非なるもの。

詳しくはこちらを参考に → 「エイペックスとは?」F1用語集 – Formula1-Data

しかし、上記サイトの内容から、エイペックスポイントには二つの意味があることがわかります。

  1. コーナーの幾何学的な頂点(ジオメトリカル・エイペックス)
  2. コーナーを走るラインでの頂点(レーシング・エイペックス)

現実的には、1.のジオメトリカル・エイペックスが会話の中で出てくることはほとんどないのではないでしょうか?

つまり、通常、レースの話で対象になるには、走行ラインとコーナーの位置関係なので、2.の意味のレーシング・エイペックスが、日本で一般的に使われている「クリッピング・ポイント」とほぼ同義で使われていると言えそうです。

Racing Apex Point by Google Image Search

もしかして和製英語?

山中選手が言うように、海外(マン島)では、「クリッピング・ポイント」では通じないとのこと。

もしかして和製英語なのでは?という疑問も湧いてきます。

そこで、英語版Wikipedia の「Racing line」の項目を見てみると、

The clipping point is called the apex.

という一文があるので、単なる和製英語というわけではなさそうです。

というより、あえてわざわざ「clipping point」とは言わずに、簡単に「apex」と言うのかもしれません。

日本だけの言い方なのか?

そこで気になるのが、

  • 日本ではいつから「クリッピング・ポイント」が使われるようになったのか?
  • なぜ海外同様に「エイペックス・ポイント」にならなかったのか?
  • これまで海外では「クリッピング・ポイント」は使われてこなかったのか?
  • マン島以外の他の国、英語圏やその他の言語圏ではどうなのか?

なんていう疑問が残りますね。

番組中、マン島TTレーサーの山中正之選手にお願いしておきましたが、マン島に行った時にそんな話を聞いてきていただけると何か分かるかもしれませんね。


こういった豆知識的なものなどは、後ほど改めてまとめてアーカイブにしてみたいと思います。

二輪文化ラジオ 公開ライブ配信vol.53

二輪文化ラジオ公開ライブ配信Vol.53

11月の二輪文化ラジオ・公開ライブ配信、ご視聴・ご来場ありがとうございました!

二輪文化ラジオ公開ライブ配信Vol.53

たくさんのコメントありがとうございました!

今は言わなくなったバイク用語・名称

平成も残り半年足らず。
昭和は遠くなりにけり。かつては普通に使っていたバイク用語や名称も今となっては誰も使わなくなってしまった、違う言葉に置き換わってしまった…そんな言葉があったら教えてください。

例えば…、
「ナナハン」とか「ゼロハン」。「中免」もそうかな。
レース系ですと「カシオトライアングル」とかも。
懐かしい!

こんな話を、いろいろな年代の方を交えてお話ししてみました。

1時間半と今回もちょっと長いですが、お時間がありましたら聴いてみてください。

YouTube では当日のライブチャットも合わせて見ることができます。
ライブは終わりましたが、引き続き何かネタがありましたらYouTubeのコメント欄に書き込んでいただくと嬉しいです。


二輪文化ラジオ:過去番組のアーカイブ のページはこちら!

全国オートバイ協同組合連合会

先日ちょっと真面目に、業界の集まりに紛れ込んできました。

全国オートバイ協同組合連合会

二輪駐車違反問題、高速道路二輪料金などなど、バイク環境の改善のための様々な活動には本当に頭が下がります。

お話の中で、今、中学校の技術の教科書には内燃機関のページがないと聞かされて愕然としてしまいました…。